竹を枯らすのにおすすめの除草剤は?時期や注入する手順まで詳しく解説!

いま全国で竹林の増殖が問題化しています。驚異的な繁殖力もさることながら、竹林の処分法に手を焼く関係者が多いそうです。野焼きや伐採だけで済まない竹林の処分には、専用の除草剤が効果的とされます。どのような除草剤を利用し、いつ頃注入すればよいか解説します。

竹を枯らすのに効果的な除草剤

竹を枯らすには、グリホサート系除草剤が最も効果的です。この除草剤は、竹の根まで枯らす力があります。代表的な製品には、ラウンドアップマックスロードやサンフーロンがあります。これらの除草剤は、竹の幹に直接注入することで効果を発揮します。

グリホサート系除草剤の特徴

グリホサート系除草剤は、植物の成長に必要な酵素の働きを阻害します。そのため、竹全体を枯らすことができます。この除草剤は、土壌に落ちると不活性化するので、周囲の植物への影響が少ないのが特徴です。また、人体や環境への影響も比較的小さいとされています。

おすすめの除草剤製品

ラウンドアップマックスロード

ラウンドアップマックスロードは、最も知名度の高いグリホサート系除草剤です。雨に強く、散布後1時間で効果を発揮し始めます。竹の幹に注入する場合は、原液のまま使用します。1本あたり5〜15mlを注入することで、効果的に竹を枯らすことができます。

サンフーロン

サンフーロンは、ラウンドアップのジェネリック品です。効果はラウンドアップと同等ですが、価格が安いのが特徴です。農薬登録があるので、農地でも使用可能です。使用方法はラウンドアップと同じで、竹の幹に原液を注入します。

ネコソギクイックプロFL

ネコソギクイックプロFLは、グリホサート系除草剤にピラフルフェンエチルを加えた製品です。この組み合わせにより、より早く効果が現れます。竹だけでなく、スギナなどの難防除雑草にも効果があります。農地でも使用可能で、大面積の除草に適しています。

竹を枯らすための最適な時期

竹を枯らすための除草剤の注入時期は、竹の生育サイクルに合わせることが重要です。最も効果的な時期は、竹が活発に成長している夏季です。ただし、秋季や春のタケノコ発生時期にも一定の効果が期待できます。

夏季(6〜8月)の注入

夏季は竹の成長が最も活発な時期です。この時期に除草剤を注入すると、竹全体に素早く行き渡ります。6月から8月の間に注入すると、約3ヶ月で葉が落ち始め、半年程度で完全に枯れます。夏季の注入は、最も効果が高く、枯れるまでの期間も短いのが特徴です。

秋季(9〜11月)の注入

秋季の注入も効果があります。ただし、夏季に比べると効果の発現が遅くなります。9月から11月に注入した場合、翌春まで効果が現れないこともあります。しかし、竹の生育が緩やかになる時期なので、作業がしやすいというメリットがあります。秋季の注入では、翌年の春までに枯れることが多いです。

春のタケノコ発生時期の対策

春のタケノコ発生時期(3〜5月頃)も、竹を枯らすのに適した時期です。この時期は、竹が地下茎から栄養を吸収して成長するため、除草剤の効果が高くなります。特に、タケノコが小さいうちに処理すると、効果的です。ただし、この時期は新たな竹が次々と生えてくるので、注意深く観察しながら処理する必要があります。

除草剤の注入手順

除草剤を竹に注入する手順は、比較的簡単です。ただし、安全性と効果を最大限に高めるために、正しい手順を守ることが重要です。以下に、除草剤注入の具体的な手順を説明します。

必要な道具

除草剤を注入するには、いくつかの道具が必要です。まず、竹に穴を開けるためのドリルが必要です。電動ドリルが便利ですが、手動のドリルでも可能です。次に、除草剤を注入するためのスポイトや注射器が必要です。また、穴を塞ぐためのガムテープも用意しましょう。安全のために、手袋やゴーグルなどの保護具も忘れずに準備してください。

竹への穴あけ方法

竹に穴を開ける位置は、地上30cm〜100cmの高さが適しています。節から2〜3cm下の位置に穴を開けます。これは、節の上部に穴を開けると薬液が漏れやすいためです。ドリルの刃は、木工用のものを使用します。穴の大きさは、5mm〜8mm程度が適しています。穴を開ける際は、竹の内部まで貫通させないように注意しましょう。

除草剤の注入量と方法

除草剤の注入量は、竹の太さによって異なります。一般的には、1本あたり5ml〜15mlの原液を注入します。太い竹には多めに、細い竹には少なめに注入します。注入には、スポイトや注射器を使用します。ゆっくりと注入し、薬液が溢れないように注意しましょう。注入後は、竹を軽く揺すって薬液が内部に行き渡るようにします。

注入後の処理

除草剤を注入したら、穴をガムテープでしっかりと塞ぎます。これは、雨水が入って薬液が薄まるのを防ぐためです。また、処理した竹にはマーキングをしておくと良いでしょう。これにより、どの竹に処理したかが一目で分かります。処理後は、定期的に竹の状態を観察します。効果が現れるまでには1〜2ヶ月かかることがあります。

細い竹や1m以下の竹の処理方法

細い竹や1m以下の低い竹は、幹注入が難しい場合があります。これらの竹に対しては、別の方法で除草剤を使用することができます。効果的な処理方法を紹介します。

細い竹への対応

細い竹の場合、幹に穴を開けて除草剤を注入するのは困難です。そのため、葉に直接除草剤を散布する方法が効果的です。グリホサート系除草剤を50倍に希釈し、竹の葉全体に丁寧に散布します。散布は、秋(9月〜11月)に行うのが最適です。この時期は竹の生育が緩やかになり、除草剤が根まで届きやすくなります。

1m以下の竹の処理法

1m以下の低い竹も、葉への散布が効果的です。ただし、周囲の植物に除草剤がかからないよう注意が必要です。散布する際は、風のない日を選び、竹の葉にのみ除草剤がかかるようにします。また、散布後は周囲の土壌に除草剤が落ちないよう、竹の下に布やシートを敷くと良いでしょう。

除草剤以外の竹を枯らす方法

除草剤を使用したくない場合や、環境への配慮から別の方法を探している方もいるでしょう。ここでは、除草剤以外の竹を枯らす方法をいくつか紹介します。これらの方法は、効果が現れるまでに時間がかかることがありますが、環境への影響が少ないのが特徴です。

油を使った方法

油を使って竹を枯らす方法があります。この方法では、使用済みの食用油や灯油を竹の切り株に注ぎます。油は竹の内部に浸透し、窒息させることで枯らします。ただし、この方法は土壌汚染の可能性があるため、使用する場所には注意が必要です。また、効果が現れるまでに時間がかかることがあります。

塩水による処理

塩水も竹を枯らすのに効果があります。濃い塩水を作り、竹の根元に注ぎます。塩分が竹の根に吸収され、水分を奪うことで枯れていきます。この方法は環境への影響が比較的少ないですが、周囲の土壌が塩害を受ける可能性があります。また、効果が現れるまでに時間がかかり、複数回の処理が必要になることもあります。

その他の薬剤や自然な方法

酢や重曹など、家庭にある物を使って竹を枯らす方法もあります。これらは環境への影響が少ないですが、効果は限定的です。また、竹を覆って日光を遮断する方法もあります。黒いシートなどで竹全体を覆い、光合成を妨げることで枯らします。この方法は時間がかかりますが、薬剤を使わないため安全です。

竹の根っこまで枯らす方法

竹を完全に駆除するには、根っこまで枯らすことが重要です。根っこが残っていると、再び竹が生えてくる可能性があるからです。ここでは、竹の根っこまで確実に枯らす方法について説明します。

地下茎への対策

竹の地下茎は広範囲に広がっています。そのため、地上部だけでなく地下茎にも除草剤を行き渡らせることが重要です。グリホサート系除草剤を使用する場合、竹の幹に注入した除草剤は地下茎にも移動します。ただし、完全に枯らすには時間がかかります。地下茎の枯死を確認するまでは、定期的に新しい竹の発生をチェックし、必要に応じて追加の処理を行います。

長期的な根絶方法

竹を完全に根絶するには、長期的な取り組みが必要です。除草剤による処理後も、1〜2年は新しい竹の発生を監視します。新たに生えてきた竹は、すぐに処理することが大切です。また、定期的に地面を掘り返して地下茎の状態を確認することも効果的です。枯れた地下茎は腐食して土に還りますが、生きている地下茎が見つかった場合は追加の処理が必要です。

注意点と安全対策

竹を枯らす作業には、いくつかの注意点があります。環境への配慮や安全面での対策が重要です。ここでは、竹の駆除を行う際に気をつけるべきポイントを説明します。

周辺環境への配慮

除草剤を使用する際は、周辺の環境に十分配慮する必要があります。特に、水源や河川の近くでの使用は避けましょう。また、風の強い日の散布は控え、周囲の植物に除草剤がかからないよう注意します。生態系への影響を最小限に抑えるため、必要最小限の使用にとどめることが大切です。

処理後のタケノコの扱い

除草剤で処理した竹から発生したタケノコは、絶対に食べてはいけません。処理した竹の周囲15m以内に生えたタケノコは、2年間は食用にしないよう注意が必要です。処理した場所には、タケノコ採取禁止の看板を立てるなど、誤って食べられることがないよう対策を講じましょう。

個人での作業限界と専門家への相談

大規模な竹林の駆除や、難しい地形での作業は、個人で行うには限界があります。そのような場合は、専門家や業者に相談することをおすすめします。彼らは適切な機材と経験を持っており、効率的かつ安全に作業を行うことができます。また、法的な制限がある場合もあるので、事前に地域の規制を確認することも大切です。

まとめ

竹を枯らすには、グリホサート系除草剤の使用が最も効果的です。適切な時期と方法で使用すれば、確実に竹を根まで枯らすことができます。ただし、環境への配慮や安全対策を忘れずに行うことが重要です。大規模な駆除や難しい条件下では、専門家に相談することをおすすめします。竹の適切な管理は、美しい庭や環境を維持するための重要な一歩となります。

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