掘りごたつは、和の雰囲気を残しつつも現代的なインテリアに馴染む魅力的な家具です。しかし、既製品を購入すると高額になりがちです。そこで、DIYで掘りごたつを作ることで、コストを抑えつつ自分好みの空間を作り出すことができます。この記事では、掘りごたつDIYの方法や注意点、アイデアをご紹介します。初心者の方でも取り組みやすいよう、詳しく解説していきます。
掘りごたつDIYの魅力と基礎知識
掘りごたつの特徴とメリット
掘りごたつは、床に穴を掘ってこたつを設置する日本独特の暖房器具です。通常のこたつと比べて、足を伸ばしてリラックスできる点が大きな特徴です。また、テーブル部分が床と同じ高さになるため、部屋全体がすっきりと見えます。
掘りごたつの主なメリットは以下の通りです。足を伸ばせるので長時間座っても疲れにくいです。立ち上がりやすいので高齢者にも優しい設計です。テーブルが低いので、和室の雰囲気を損ないません。
DIYで作る掘りごたつのコストパフォーマンス
DIYで掘りごたつを作ると、既製品を購入するよりもかなりコストを抑えることができます。一般的な掘りごたつの価格は10万円以上することもありますが、DIYなら2万円程度で作ることも可能です。
また、自分で作ることで、サイズや形、デザインを自由に決められます。部屋の広さや用途に合わせてカスタマイズできるのがDIYの大きな魅力です。
掘りごたつDIYの準備と計画
必要な道具と材料リスト
掘りごたつDIYに必要な主な道具は以下の通りです。電動ドリル、ノコギリ、メジャー、水平器、ドライバー、サンドペーパーです。
材料は、木材（SPF材やコンパネなど）、断熱材、畳やフローリング材、こたつユニット、ビス、釘、木工用ボンドなどが必要です。材料の詳細な寸法や数量は、作る掘りごたつのサイズによって変わってきます。
設置場所の選び方と下準備
掘りごたつを設置する場所は慎重に選びましょう。床下の構造や配線、配管の位置を確認することが重要です。床下点検口がある場合は、そこから確認するのが最も確実です。
設置場所が決まったら、床材を剥がし、床下の状態を確認します。必要に応じて補強を行います。また、こたつユニットの配線のために、コンセントの位置も確認しておきましょう。
掘りごたつDIYの基本的な作り方
床の開口部を作る
まず、掘りごたつのサイズに合わせて床に穴を開けます。一般的な掘りごたつのサイズは、幅90cm×奥行90cm×深さ40cm程度です。床材を慎重に切り取り、床下の根太や大引きを露出させます。
切り取る際は、電動のジグソーを使うと作業が楽になります。ただし、床下の配線や配管を傷つけないよう十分注意しましょう。
断熱材の敷き方
床下からの冷気を遮断するために、断熱材を敷くことが重要です。一般的にはスタイロフォームなどの発泡スチロール系断熱材が使われます。断熱材は、根太と根太の間にぴったりと収まるようにカットします。
断熱材を敷く際は、隙間ができないように注意しましょう。隙間があると断熱効果が低下します。また、断熱材の上に防湿シートを敷くと、さらに効果的です。
フレームの組み立て方
次に、掘りごたつのフレームを組み立てます。フレームは通常、SPF材や集成材を使って作ります。まず、四隅に支柱を立て、それらを横木で連結します。
フレームの組み立ては、強度を確保するために重要な工程です。ビスやボルトでしっかりと固定し、がたつきがないことを確認しましょう。また、水平器を使って、フレームが水平であることを確認することも大切です。
掘りごたつの仕上げと装飾
テーブルの取り付け方
フレームが完成したら、テーブル天板を取り付けます。天板は、コンパネやMDF板などを使って自作することもできますし、既製品を使うこともできます。
天板を取り付ける際は、こたつユニットの設置スペースを考慮する必要があります。また、天板の縁には面取りを施すと、見た目も美しく、安全性も高まります。
畳や床材の選び方と敷き方
掘りごたつの周りの床材は、和室なら畳、洋室ならフローリングが一般的です。畳を選ぶ場合、琉球畳を使うとモダンな印象になります。フローリングの場合は、掘りごたつの木材と色味を合わせると統一感が出ます。
床材を敷く際は、掘りごたつのフレームとの段差ができないよう注意しましょう。段差があると躓く原因になります。また、畳を使う場合は、畳の厚みを考慮してフレームの高さを調整する必要があります。
掘りごたつ周りの装飾アイデア
掘りごたつの周りは、和モダンな雰囲気を演出するチャンスです。座布団や背もたれクッションを配置すると、快適性が高まります。また、間接照明を設置すると、落ち着いた雰囲気を作り出せます。
壁面には、和紙を使った照明や墨絵のアートを飾るのもおすすめです。障子やすだれを使うと、より和の雰囲気が出ます。ただし、装飾過多にならないよう、シンプルさを心がけましょう。
掘りごたつDIYの応用テクニック
収納機能を追加する方法
掘りごたつに収納機能を追加すると、さらに便利になります。フレームの側面に引き出しを設置したり、テーブル天板を開閉式にして中に収納スペースを作ったりできます。
収納を追加する際は、こたつユニットの配置や配線に注意が必要です。また、収納部分の湿気対策も忘れずに行いましょう。除湿剤を入れるなどの工夫が必要です。
電気こたつユニットの取り付け方
電気こたつユニットは、掘りごたつの心臓部とも言える重要なパーツです。ユニットを選ぶ際は、掘りごたつのサイズに合ったものを選びましょう。また、省エネ性能の高いものを選ぶと、電気代の節約になります。
ユニットの取り付けは、説明書をよく読んで行います。配線は床下を通すのが一般的ですが、漏電や火災の危険があるので、電気工事の資格を持つ人に依頼するのが安全です。
小上がり風の掘りごたつの作り方
小上がり風の掘りごたつを作ると、より和モダンな空間を演出できます。小上がりは、床面より一段高くなった空間のことで、掘りごたつと組み合わせると独特の雰囲気が出ます。
小上がりを作る際は、通常の掘りごたつより高さのあるフレームを作ります。小上がりの縁には、座れるようにクッション材を入れると便利です。また、小上がりの下部に引き出し収納を設けると、空間を有効活用できます。
掘りごたつDIYの注意点とメンテナンス
安全面での注意事項
DIYで掘りごたつを作る際は、安全面に十分注意する必要があります。電動工具を使う際は、保護メガネや手袋を着用しましょう。また、床を開口する際は、床下の配線や配管を傷つけないよう慎重に作業します。
こたつユニットの配線は、漏電や火災の危険があるので、自信がない場合は専門家に依頼しましょう。また、完成後は定期的に点検を行い、異常がないか確認することが大切です。
掘りごたつの清掃と管理方法
掘りごたつを長く使うためには、適切な清掃と管理が欠かせません。定期的に掃除機をかけ、ほこりを取り除きましょう。特に、床との隙間や収納部分にほこりがたまりやすいので注意が必要です。
また、年に一度は床下の点検を行い、湿気やカビの発生がないか確認しましょう。湿気対策として、除湿剤を設置するのも効果的です。こたつ布団は、使用しない季節はクリーニングして保管します。
まとめ：快適な和モダン空間を楽しもう
掘りごたつDIYは、少し手間はかかりますが、自分好みの空間を作り出せる魅力的なプロジェクトです。準備と計画を十分に行い、安全に注意して作業すれば、素敵な和モダン空間が完成します。DIYの達成感と、出来上がった掘りごたつでくつろぐ喜びを、ぜひ味わってみてください。
