ニブラ(電動工具)とは?特徴や使い方をご紹介!シャーとの違いは?

DIY

金属板を切るカッターのような工具は数種類あります。中でもニブラは金属板に穴を開けながら窓枠を打ち抜くようなときに使います。電動工具のシャーと比較されがちですが、どんな違いがあるのでしょうか。この記事では、ニブラの特徴や使い方、シャーとの違いなどをご紹介します。

ニブラとは?基本的な特徴と用途

ニブラは、板金板を切断する目的で使う電動工具の一種です。主に薄手のアルミ・鉄・ステンレスといった板金やトタン板など、薄い素材の加工に使用されます。ニブラで加工することを「ニブリング」と呼びます。

Hanchen 充電式ニブラ 充電式板金ばさみ コードレスニブラ 4000mah充電池1枚/収納ケース付き 1900spm 3段階変速 ステンレス鋼1.5mm/鉄板2.0mm/アルミ板2.0mmに適用 ブラシレスモーター 合金材質 日本語説明書付き
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ニブラの仕組みと切断原理

ニブラの切断原理は、パンチで穴を開けながら進んでいくようなイメージです。切断の際は三日月型の鉄くずが落ちるのが特徴です。実際に加工をしている様子を見ると、穴を開けながら進んでいるようには見えないほど切断のスピードは早いです。

ニブラの切断テクノロジーにより、材料を歪ませることなく非常にタイトな曲線も切断できます。自由に曲線が描けるくらい操作性の自由度が高いのがニブラならではの特徴です。

ニブラの主な用途

ニブラは、金属板の切断や窓枠の打ち抜きなど、様々な用途に使用されます。特に、トタン屋根葺きなどの工事現場で非常に柔軟に使用することができます。金属といえばグラインダーのような火花が散るような加工方法が一般的ですが、ニブラは火花が出ないので、DIYにも使いやすい工具です。

ニブラの種類と選び方

ニブラには主に電動ニブラ、充電式ニブラ、ハンドニブラの3種類があります。それぞれの特徴と選び方をご紹介します。

電動ニブラ

電動ニブラはAC電源式で、コンセントからの給電で動作します。工場など多目的で良く使われるタイプです。大きい板金の大まかな切断作業などに適しています。

電動ニブラは意外と消費電力の高い電動工具で、モーター出力も定格550Wと高出力です。そのため、長時間の作業や大規模な切断作業に向いています。ただし、AC電源のコードを傷つけやすいので、取り回しには注意が必要です。

選び方のポイントとしては、切断する材料の最大厚みと材質を確認することが重要です。例えば、マキタのJN1601モデルは、軟鋼板1.6mm、ステンレス板1.2mm、アルミ板2.5mmまでの切断能力があります。

充電式ニブラ

充電式ニブラは、バッテリーによる給電で動作するコードレスタイプです。ケーブルの取り回しがラクで、コンセントの場所を気にする必要がありません。作業場所を選ばず、鉄や金属を切断することができます。

充電式ニブラの選び方のポイントは、バッテリーの容量と充電時間です。例えば、HiKOKI(ハイコーキ)のコードレスニブラは、6.0Ahのリチウムイオン電池に対応し、急速充電が可能なので、作業前の充電も短時間で済ませられます。

ただし、充電式は長時間の作業になると充電が切れる可能性があるので、予備のバッテリーを用意するか、作業時間を考慮して選ぶ必要があります。

ハンドニブラ

ハンドニブラは、電動ではなく手動で操作するタイプのニブラです。電源を必要としないため、どこでも使用できる利点があります。ただし、ある程度の力が必要なので、力の弱い方や女性、手の小さい方などは、比較的軽い力でカットできるタイプを選ぶと作業がしやすくなります。

ハンドニブラの選び方のポイントは、切断能力と重量です。例えば、イチネンMTMのハンディニブラーは、プラスチック1.5mm、アルミ板1.5mm、銅板1.2mm、鉄板1.0mm、ステンレス板0.6mmまでの切断能力があり、重量は218gと軽量です。

ニブラの使い方

ニブラの基本的な操作方法と安全な使用のためのポイントをご紹介します。

基本的な操作方法

  1. 切断する板に対してニブラが水平になるよう、軽く力を加えて押し進めて切断していきます。
  2. トタン板など波状や凹凸になった板を切断していく場合は、ニブラを常に板の溝方向に対して平行になるようにカットしていきます。
  3. ほとんどのモデルは切り刃の方向を変えたり、90度毎に正確な位置決めをすることもできます。スパナでロックナットを緩めて、方向や位置決めを行います。
  4. 二ブリングを行う場合は、カッティングヘッド部の切り欠き部分を材料に当てて、電動ドリルのトリガーを引きます。トリガーを引くとカッティングヘッドが回転し、切断が始まります。

安全な使用のためのポイント

  1. 作業前に、切断する材料の厚さがニブラの最大切断能力を超えていないか確認します。
  2. 切断する材料は、安定性のよい台に置いて作業してください。台が不安定だと、けがの原因になります。
  3. 使用中は、切り刃部に手や顔などを近づけないでください。けがの原因になります。
  4. 切断した鋼板などの切り口は鋭利になっています。取り扱いには手袋などを使用してください。
  5. 鋼板などの切りくずが刺さらないように、厚底の靴をはいて作業してください。
  6. 本製品は切りくずの上に置かないでください。故障や事故の原因になります。
  7. 使用中、本製品の調子が悪かったり、異常音がしたときは、直ちにスイッチを切って使用を中止し、点検・修理をお申し付けください。
  8. 誤って落としたり、ぶつけたときは、本製品などに破損や亀裂、変形がないことをよく点検してください。
  9. 既にニブラの電源を入れて使用した直後は、切り刃が熱くなっているので、触らないようにしてください。よく冷めてから操作をしましょう。

ニブラとシャーの違い

ニブラとシャーは、どちらも板金の切断を行う電動工具ですが、いくつかの重要な違いがあります。

切断方法の違い

ニブラは、パンチで穴を開けながら進んでいくような切断方法を取ります。一方、シャーはシャーリングカットという方法で切断します。シャーリング加工では、ハサミによる切断と同じで、二つの刃の間に板金を挟み込むと刃の部分がモーターに繋がっており、刃の往復運動によってしっかりと切断が行われます。

ニブラの切断では三日月型の鉄くずが発生しますが、シャーリングは剪断を行うため、切りくずが発生しないのが特徴です。

適した作業の違い

ニブラとシャーの使い分け方は、主に切断する形状によって決まります。簡単に言うと「真っ直ぐに切断したいならシャー」、「曲線に切断したいならニブラ」という選び方をするといいでしょう。

ニブラは切断中に自由に方向を変えられるため、曲線や複雑な形状の切断に適しています。また、材料がデコボコしていても切断ができるという特徴があります。

一方、シャーは直線的な切断に優れています。例えば、トタン屋根を作りたいと思った時に、真っ直ぐカットする道具としてシャーを使うといいでしょう。

また、ニブラは段差をものともせずに切断できるため、屋根の材料に使われるトタンの波板を切断することも可能です。

おすすめのニブラ製品紹介

ここでは、電動ニブラと充電式ニブラのおすすめ製品をそれぞれ紹介します。

電動ニブラのおすすめ

  1. マキタ JN1601

マキタのJN1601は、軟鋼板で1.6mm、ステンレス板1.2mm、アルミニウム板は2.5mmの切断能力があるモデルです。AC100V電源で使用し、消費電力は550W、重量は1.6kgです。パンチ径は5mmで、ストローク数は2,200min-1です。全長260mmとコンパクトで使いやすい設計になっています。

  1. サンワ AC電源式ニブラ

サンワのAC電源式ニブラは、切断半径が非常に小さいのが特徴で、パンチングしながらカットしているとは思えない進み具合で、細かな作業に向いています。鋼鈑・ステンレス・プラスチックをカットしても、切断面にバリや歪みが少なく綺麗な仕上がりに期待できるモデルです。

充電式ニブラのおすすめ

  1. マキタ JN161D

マキタのJN161Dは、コードレスタイプで、ケーブルの煩わしさから解放されて快適に作業が進められます。充電式ではありますが多くの素材の加工に対応しており、使い勝手が良いモデルです。

マキタ 充電式ニブラ18V 切断能力軟鋼板1.6mm 3Ahバッテリ充電器別売 JN161DZ
コードレスならではの機動性。AC機と同等の切断能力を実現。本体のみ/バッテリ・充電器別売軟鋼板1.6mm・ステンレス板1.2mm・アルミニウム板2.5mm
  1. HiKOKI(ハイコーキ) コードレスニブラ

HiKOKI(ハイコーキ)のコードレスニブラは、6.0Ahのリチウムイオン電池に対応し、急速充電が可能なので、作業前の充電も短時間で済ませられるモデルです。14.4V(20mまでカット可能)と18V(25mまでカット可能)リチウムイオン電池どちらでも使えるので、どれくらい使用するか目安をつけて選ぶといいでしょう。

HiKOKI(ハイコーキ) 14.4V 18V共用 コードレスニブラ 充電式 軟鋼板1.6mm切断 蓄電池、充電器別売り CN18DSL(NN)
クラストップの作業量! ※2016年5月現在。国内電動工具メーカーにおいて。(当社調べ)(14.4V/18Vコードレスニブラ)14.4Vと18Vリチウムイオン電池がどちらでも使える切断方向変更可能(3方向)電池残量表示付最小切断半径40mm...

ニブラを使ったDIYアイデア

ニブラは、プロの現場だけでなく、DIY愛好家にも人気の工具です。ここでは、ニブラを使った簡単なDIYプロジェクトと実用的な小物作りのアイデアをご紹介します。

金属板を使った簡単プロジェクト

  1. カスタムメイドの棚ブラケット

ニブラを使って、金属板から独自のデザインの棚ブラケットを作ることができます。直線だけでなく、曲線を取り入れたデザインも可能です。作成したブラケットを塗装して、オリジナルの棚を作りましょう。

  1. ガーデンアート

薄い金属板をニブラで切り抜いて、ガーデンアートを作ることができます。例えば、花や動物の形を切り抜いて、庭に立てるオブジェを作ります。錆び止め加工を施せば、屋外でも長く楽しめます。

  1. カスタムメイドのライトカバー

ニブラを使って、金属板から独自のデザインのライトカバーを作ることができます。幾何学模様や自然のモチーフを切り抜いて、部屋の照明に個性を加えましょう。

ニブラで作る実用的な小物

  1. オリジナルのキーホルダー

薄い金属板を使って、ニブラでオリジナルのキーホルダーを作ることができます。好きな形や文字を切り抜いて、自分だけのキーホルダーを作りましょう。

  1. デスクオーガナイザー

金属板を切り抜いて折り曲げることで、ペンスタンドやレターラックなどのデスクオーガナイザーを作ることができます。オフィスや自宅の作業スペースを整理整頓するのに役立ちます。

  1. プランターボックス

薄い金属板を使って、ニブラでオリジナルのプランターボックスを作ることができます。側面に模様を切り抜いて、オリジナルのプランターボックスを作ることができます。側面に模様を切り抜くことで、さらに個性的なデザインになります。

  1. カスタムメイドのメールボックス

薄い金属板を使って、ニブラでオリジナルのメールボックスを作ることができます。家の外観に合わせたデザインや、好きな形を切り抜いて作ることで、玄関先のアクセントになります。

  1. ガーデンツールホルダー

ニブラを使って金属板から作るガーデンツールホルダーは、園芸用具をすっきりと整理整頓するのに役立ちます。壁に取り付けて、スコップやトロウェル、剪定ばさみなどを掛けることができます。

まとめ

ニブラは、金属板を自由自在に切断できる便利な電動工具です。その特徴や使い方、シャーとの違いについて詳しく解説しました。ニブラを使えば、直線だけでなく曲線や複雑な形状の切断も可能で、DIYプロジェクトの幅が大きく広がります。

初心者の方でも、安全に注意して使用すれば、オリジナルのプランターボックスやキーホルダー、デスクオーガナイザーなど、様々な実用的な小物を作ることができます。ニブラを活用して、あなただけのオリジナル作品を作ってみてはいかがでしょうか。

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