ファルカタ集成材をご存知でしょうか?DIYブームで家具や収納ラックなどを自分で作る人が増えています。しかし、たくさんの材料があり、どれを使っていいのか迷ってしまいます。そこで初心者でも楽に扱える、ファルカタ集成材という木材をご紹介します。
ファルカタ集成材の特徴と種類
ファルカタ集成材とは?
ファルカタ集成材は、インドネシア原産のマメ科植物であるファルカタを原料とした木材です。正確には木ではなく草の仲間に分類されます。ファルカタの木を細かく切り、繊維方向に互いに重ねて接着剤で貼り合わせて作られています。
ファルカタは成長が非常に早く、わずか5〜7年で伐採可能なサイズまで育ちます。この特性により、環境に優しい持続可能な木材として注目されています。
ファルカタ集成材の主な特徴
軽量で扱いやすい
ファルカタ集成材の最大の特徴は、その軽さです。同じ大きさのスギと比べても、重量は約3分の2程度しかありません。この軽さは、DIYや木工作業において大きな利点となります。
重い木材を持ち上げたり運んだりするのは大変ですが、ファルカタ集成材なら女性や年配の方でも比較的楽に扱うことができます。また、軽量であることは輸送コストの削減にもつながり、建築現場や工房への運搬も容易になります。
加工が簡単
ファルカタ集成材は非常に柔らかい木材です。この柔らかさは、加工のしやすさにつながります。通常、木材を切る際にはノコギリを使用しますが、ファルカタ集成材は厚みによってはカッターでも切ることができるほどです。
例えば、6mm厚のファルカタ集成材であれば、カッターで簡単に切ることができます。これは、DIY初心者や子供の工作にも適していることを意味します。また、釘やビスを打ち込む際も、木材が割れにくいという利点があります。
コストパフォーマンスが高い
ファルカタは成長が早いため、他の木材と比べて安価に入手できます。ホームセンターなどで手に入れやすく、DIY初心者でも気軽に購入できる価格帯です。例えば、6mm厚の150mm×910mmサイズのファルカタ集成材が400円程度で購入できることもあります。
ファルカタ集成材の種類
厚さによる分類
ファルカタ集成材は、様々な厚さで販売されています。一般的には以下のような厚さがあります。
- 6mm:薄い棚板や小物作りに適しています。
- 9mm:やや強度が必要な棚板や箱作りに使用されます。
- 13mm:標準的な厚さで、多くのDIYプロジェクトに適しています。
- 18mm:より強度が必要な家具作りなどに使用されます。
サイズによる分類
幅と長さについても、様々なサイズが用意されています。
- 幅:60mm、90mm、120mm、150mm、180mm、210mm、240mmなど
- 長さ:910mm、1820mmが一般的です。
これらのサイズは、ホームセンターやDIY専門店で見つけることができます。プロジェクトに合わせて適切なサイズを選ぶことが重要です。
ファルカタ集成材のメリットとデメリット
メリット
DIY初心者でも扱いやすい
ファルカタ集成材は、その軽さと柔らかさから、DIY初心者にとって非常に扱いやすい材料です。重い木材を持ち上げたり、硬い木材を加工したりする際の困難さを感じることなく、作業を進めることができます。
カッターでも切れるほど柔らかいため、電動工具を持っていない初心者でも、基本的な工具だけで作業を行うことができます。これは、DIYを始めたばかりの人や、子供の工作にも適していることを意味します。
また、釘やビスを打ち込む際も、木材が割れにくいという特性があります。これにより、失敗を恐れずに作業を進めることができ、DIYの楽しさを存分に味わうことができます。
軽量で運びやすい
ファルカタ集成材の軽さは、DIYプロジェクトの様々な場面で利点となります。例えば、材料を購入してから自宅まで運ぶ際、重い木材だと車が必要になることもありますが、ファルカタ集成材なら徒歩や自転車でも運びやすいでしょう。
また、作業中に材料を動かしたり、完成した作品を設置場所まで運んだりする際も、その軽さが大きな助けとなります。特に、壁面に取り付ける棚や収納ユニットを作る場合、軽量であることで取り付け作業が格段に楽になります。
コストが抑えられる
ファルカタは成長が非常に早いため、他の木材と比べて安価に入手できます。これは、DIYプロジェクトの総コストを抑える上で大きな利点となります。
特に、DIY初心者にとっては、失敗を恐れずに何度もチャレンジできる点が魅力です。高価な木材だと、失敗した際の金銭的ダメージが大きくなりますが、ファルカタ集成材なら、比較的気軽に再挑戦することができます。
また、軽量であることから輸送コストも抑えられるため、材料の購入価格自体も抑えられる傾向にあります。これにより、より多くのDIYプロジェクトに挑戦する余裕が生まれます。
デメリット
強度が低い
ファルカタ集成材の最大の弱点は、その強度の低さです。軽くて柔らかいという特徴は、裏を返せば「もろい」ということでもあります。例えば、曲げに対する強さを示す「曲げ強度」は、スギと比べても半分以下です。圧縮に対する強さを示す「圧縮強度」も、かなり低めです。
これは、重いものを載せたり、強い力がかかったりする用途には向いていないことを意味します。例えば、本棚の棚板として使う場合、同じ厚さのスギ材と比べると、たわみやすくなってしまいます。
また、釘やビスが効きにくいという特徴もあります。これは、柔らかすぎるがゆえの問題で、強度を要する接合部分では、適切な補強が必要になることもあるでしょう。
ただし、これらの弱点は適切な設計や使い方で十分にカバーできます。例えば、厚みを増したり、補強材を入れたりすることで、強度不足を補うことができます。
傷つきやすい
ファルカタ集成材は非常に柔らかいため、傷がつきやすいという特徴があります。例えば、硬い物を置いただけでへこんでしまったり、引っかいただけで傷がついてしまったりすることがあります。
これは、特に表面の仕上げが重要な家具や、長期間使用する予定の作品には不向きかもしれません。また、塗装を施す際も、下地処理や塗装の種類に注意が必要です。
しかし、この特性を逆手に取って、あえてアンティーク風の仕上げを施すなど、クリエイティブな使い方も可能です。また、子供用の家具など、使用中の傷を気にせず使えるという利点にもなり得ます。
ファルカタ集成材の入手方法と費用
ホームセンターでの購入
ファルカタ集成材は、多くのホームセンターで取り扱われています。大型のホームセンターであれば、様々な厚さやサイズの商品が揃っていることが多いです。
例えば、コーナン、カインズ、ジョイフル本田などの大型ホームセンターでは、ファルカタ集成材のコーナーが設けられていることもあります。これらの店舗では、その場で必要なサイズにカットしてもらえるサービスを提供していることも多く、DIY初心者にとっては便利です。
価格の目安としては、13mm厚の300mm×900mmサイズで1,000円前後、18mm厚の600mm×1820mmサイズで3,000円前後といったところです。ただし、店舗や地域によって価格は異なりますので、実際に購入する際は確認が必要です。
100均での購入
ダイソーのファルカタ集成材
ダイソーでは、小型のファルカタ集成材を購入することができます。主に工作用やDIY初心者向けの小さなプロジェクト用として販売されています。
ダイソーで購入できるファルカタ集成材の例:
- サイズ:450mm×200mm×9mm
- 価格:110円(税込)
このサイズは、小物入れや簡単な棚作りなど、小規模なDIYプロジェクトに適しています。価格も手頃なので、DIYを始めたばかりの方や、子供の工作用としても人気があります。
セリアのファルカタ集成材
セリアでも、ダイソー同様に小型のファルカタ集成材を購入することができます。セリアの商品は、DIYや手芸用途に特化したものが多いのが特徴です。
セリアで購入できるファルカタ集成材の例:
- サイズ:300mm×150mm×12mm
- 価格:110円(税込)
セリアの商品は、オリジナルの木工キットと組み合わせて使用できるものも多く、初心者でも簡単に木工作品を作ることができます。
100均で購入できるファルカタ集成材は、サイズは小さいですが、DIYの練習や小物作りには十分な大きさです。また、失敗を恐れずに挑戦できる価格帯なので、DIY初心者にとっては良い練習材料となります。
オンラインショップでの購入
インターネット通販サイトでも、ファルカタ集成材を購入することができます。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手ECサイトはもちろん、DIY専門のオンラインショップでも取り扱われています。
オンラインショップでの購入のメリットは、豊富な品揃えと比較的安価な価格です。また、重量のある木材を自宅まで配送してもらえるので、車を持っていない方や、大量に購入したい方にとっては便利です。
例えば、楽天市場では以下のような商品が販売されています:
- サイズ:900mm×300mm×18mm
- 価格:1,500円前後(送料別)
ただし、オンラインでの購入の場合は、実際の色味や質感を確認できないというデメリットがあります。また、配送料が別途かかる場合もあるので、総額で考えると必ずしも安くならない場合もあります。
購入の際は、複数のショップの価格を比較したり、レビューを確認したりすることをおすすめします。また、初めて使用する場合は、まずは小さいサイズや少量から試してみるのも良いでしょう。
ファルカタ集成材を使ったDIYアイデア
簡単な棚の作り方
ファルカタ集成材を使って、簡単な壁掛け棚を作ってみましょう。初心者でも簡単に作れる、基本的な棚の作り方を紹介します。
材料:
- ファルカタ集成材(600mm×200mm×18mm)1枚
- L字金具 2個
- 木ねじ 8本
- サンドペーパー
- ウッドステイン(お好みの色)
道具:
- ドライバー
- 定規
- 鉛筆
手順:
- ファルカタ集成材をサンドペーパーで軽く磨きます。これにより、表面がなめらかになり、塗装の仕上がりが良くなります。
- ウッドステインを塗ります。説明書に従って、ムラなく塗ってください。乾燥させます。
- L字金具を取り付ける位置を決め、木ねじで固定します。棚板の裏側に金具を取り付けることで、しっかりと壁に固定できます。
- 壁に取り付ける位置を決め、ドリルで下穴を開けます。下穴を開けることで、木材が割れるのを防ぎます。
- 壁に金具を取り付け、棚板を設置します。これで簡単な壁掛け棚の完成です。
このように、ファルカタ集成材を使えば、初心者でも簡単に棚を作ることができます。軽量で扱いやすいので、DIYの第一歩として最適です。
収納ボックスの自作方法
次に、ファルカタ集成材を使った収納ボックスの作り方を紹介します。収納ボックスは、部屋の整理整頓に役立ちます。
材料:
- ファルカタ集成材(300mm×300mm×18mm)4枚
- 木ねじ 16本
- サンドペーパー
- ウッドステイン(お好みの色)
道具:
- ドライバー
- 定規
- 鉛筆
手順:
- ファルカタ集成材をサンドペーパーで磨きます。これにより、表面が滑らかになり、塗装の仕上がりが良くなります。
- ウッドステインを塗ります。色を均一に塗ることで、見た目が美しくなります。
- 4枚の板を組み合わせて、箱の形を作ります。各辺を木ねじで固定します。
- 最後に、底板を取り付けて完成です。これで、シンプルで使いやすい収納ボックスが出来上がります。
小物入れの製作例
ファルカタ集成材を使って、小物入れを作ることもできます。小物入れは、デスク周りや玄関などで活躍します。
材料:
- ファルカタ集成材(200mm×200mm×18mm)2枚
- 木ねじ 8本
- サンドペーパー
- ウッドステイン(お好みの色)
道具:
- ドライバー
- 定規
- 鉛筆
手順:
- 板をサンドペーパーで磨き、表面を滑らかにします。
- ウッドステインを塗り、乾燥させます。
- 2枚の板を立てて、側面を木ねじで固定します。
- 最後に、底板を取り付けて完成です。これで、デスク周りの小物を整理するための小物入れが完成します。
ファルカタ集成材の加工方法と注意点
必要な工具
ファルカタ集成材を加工する際に必要な工具は、ドライバー、ノコギリ、サンドペーパー、ウッドステインなどです。特に、ノコギリは木材を切るために必要です。手ノコでも十分ですが、電動ノコギリを使うとよりスムーズに作業が進みます。
切断の仕方
ファルカタ集成材は柔らかいため、切断が容易です。手ノコやカッターを使って、必要なサイズにカットします。カッターを使う場合は、厚さが薄い板に限りますが、6mmや9mmの板であれば問題なく切ることができます。
接着と組み立ての方法
接着剤を使用することで、より強固に組み立てることができます。特に、箱や棚を作る際には、接着剤と木ねじを併用することをおすすめします。接着剤は乾燥するまでしっかりと固定しておくことが重要です。
塗装のコツ
塗装を行う際は、サンドペーパーで表面を磨いてから行うと、仕上がりが美しくなります。ウッドステインを使用する場合は、薄く均一に塗ることがポイントです。乾燥後に重ね塗りを行うことで、より深い色合いを出すことができます。
まとめ
ファルカタ集成材は、軽量で扱いやすく、DIY初心者にとって非常に魅力的な材料です。様々なプロジェクトに応じて、簡単に加工できるため、ぜひ活用してみてください。自作の家具や収納アイテムを通じて、DIYの楽しさを実感できることでしょう。
